須崎市の市制施行70周年を祝い、須崎市が誇る新鮮な魚をPRする「須﨑のサカナ文化祭」が11月9日に開幕し、10、16、17日と2週間にわたって開催されました。日米の料理人による魚料理が提供され、魚をさばいて奉納する「庖丁式」が執り行われたほか、雅楽の演奏や競り体験、大道芸などのステージイベントで盛り上がり、古市通り周辺は多くの人でにぎわいました。
須﨑のサカナ文化祭は、須崎市が高知信用金庫などと産官学金連携で取り組んでいる「海のまちプロジェクト」の一環です。
市制70周年をお祝いする今回のサカナ文化祭では、須崎八幡宮で庖丁式が執り行われました。庖丁式は、魚が穢れないよう手を触れず、包丁と箸で魚をさばいて奉納する儀式。その作法は、「魚の中でも最上位にある」とされるコイの鱗の数から36通りの切り方から成り立っているそうです。
儀式を執り行うのは、平安時代より代々宮中の政事の官職の他に庖丁道・料理道を司る四篠司家第41代當代・四篠隆彦氏です。
雅楽の演奏と共に商店街を練り歩き、須崎八幡宮で儀式を開始。刀主を務めた四篠流庖丁儀式優秀保存会の四篠鯛真流家元、櫻井誠二さんの優雅な所作に大勢の人が見入っていました。
庖丁式の後は、雅楽奉納演奏も行われました。メインの演奏者は元宮内庁式部職楽部首席楽長の豊英秋氏。四国島内の地元雅楽士も演奏に参加し、優雅な舞も披露され、会場は厳かな雰囲気に包まれました。
須﨑のサカナ本舗では、米国寿司職人・デイビッドさんと高知出身の米国在住シェフ・寺田弘行さんが競演しました。縁日ひろばのメインステージで、大月町産の巨大な本マグロを豪快な包丁さばきで解体し、脂の乗ったマグロの鮨などが須﨑のサカナ本舗で販売されました。
縁日ひろばのメインステージでもイベントが盛りだくさん。
「サカナ文化祭」らしく、魚の競り体験も開催されました。須崎釣漁協組合による競り体験では、カンパチやアジ、タチウオなどの新鮮な魚が次々と競りにかけられ、普段は体験できない熱い市場の雰囲気を来場者は楽しんでいました。
サカナ文化祭の期間中、須崎総合高校の生徒によるまち歩きツアーや福だるま絵付けワークショップなども行われました。
まち歩きツアー「ウロウロすさき探検隊」は、高校生が考案したコースを60-90分かけて巡ることで、須崎の魅力に触れることができるツアーとなりました。
恒例となった子ども広場は今回も大盛況。高知信用金庫の職員も総出で祭りを盛り上げました。
9日は「夜の部」も開催しました。焼き鳥やホットドックなどの出店に加え、シェフたちによる「デイビッドのサムライ寿司バー」も開店。来場者はビールや日本酒などの飲み物とともに、秋の夜の宴席を楽しんでいました。
10日のフィナーレは地元よさこいチーム「すさき~真実~ 」とお隣佐川町からやってきたちんどん屋グループを中心に来場者が集まり商店街をパレード。
まちかどギャラリーから縁日ひろばまでの道のりを、鳴子を手に踊りながら練り歩き、最後は縁日ひろばで総踊り。大盛り上がりの文化祭となりました。
海のまちプロジェクトは、雇用の創出や交流人口の拡大を目指し、産官学金が連携して取り組むプロジェクトです。高知信用金庫は創業100周年事業として、創業の地「須崎市」をサポートしています。